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羽衣の園

【プレゼント・バンク】とは?

…それは、みんなが“プレゼント(贈り物)”をバンク(蓄える)する活動

 現在、日本にはたくさんの社会問題が山積しています。待機児童、無縁社会、孤立死、2025年問題…。少子化、高齢化という言葉に置き換えられ、もはやそれぞれの関係者だけでは個別に解決できない様々な問題があふれています。
 一方、これまで日本には、自身の資本や財産を提供し、将来に渡って次世代を支援するという美しい文化がありました。このある程度の知識や経験を持った人達が、自身の技術や経験を、行動や口伝によって伝えるという文化。代表的なのは、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録されている「能楽」での継承方法です。能楽に携わる能楽師は、先人達から芸の技や所作といった具体的な実践方法、使用する道具類、そして考え方や思想、哲学といった自身のあらゆる経験や人生の財産を次の世代へ伝達していくといった文化を何百年も実践してきました。その考え方や継承方法は、いまなお息づき、次世代へと受け継がれています。

 【プレゼント・バンク】は、こうした文化継承の精神に基き、個人や団体の持っているモノ・技術・知識・情報・経験・プラン・ノウハウ・考え方・哲学といったものを有効な社会資源と位置づけ、これを「人生財産※」と命名し、皆さんの人生財産をバンクし、第三者にプレゼントする活動です。
 例えば、「人生の先輩であるお年寄りから未来の担い手である子供たち」へ、「大企業の社員から小さなボランティア団体のスタッフ」へ、あるいは「個人の力からたくさんの人達の支援」へと。
 この人生財産を軸に、地域、まち、社会で活動したいという人たちの様々な取り組みを福祉・文化・芸術・教育的なアプローチで支援したいと考えています。人生財産という社会資源が私たち個人や組織、地域、社会生活を豊かにするという信念のもと、こうした取り組みをサポートするとともに、「人生財産」という価値観を社会に広げる活動を行っていきます。

 【プレゼント・バンク】の活動を広げ、それぞれが個別に立ち向かっている困難な課題や、単体の組織や団体では解決できない現在の諸問題や長期的な社会問題に対して、互いの人生財産を提供し、向き合い、相互の協力のもと実践し、解決していくことを【プレゼント・バンク】は目指します。

「人生財産」という考え方 1

 最近、誰かに「ありがとう」と言っていますか? 最後に「ありがとう」と伝えたのはいつですか?

 わたしたちが生活する現在の社会はお年寄りや子供たちにとって住みやすい社会なのでしょうか。昨今、無縁社会、孤立死、待機児童等、深刻な社会問題が次々と起きています。こうした高齢化・少子化という言葉に代表される諸問題は2025年にひとつのターニングポイントを迎えます。
何故、これらは起こり、また解決できないのでしょうか。
 これまで私たちは、物や金など、経済的価値観を優先する社会をつくってきました。また、仕事の進め方や決め方も、資源の少ない日本の風土や文化に馴染みにくいやり方で進めています。労働力という資源は減り、子供という大切な後継者には大事なことを伝えきれずにいる。その結果、物質的に豊かになることはできましたが、人としてあるいは日本人として何かを忘れてきてしまった気がします。
 わたしたちは、日々何を目的に仕事をし、毎日何に向かって生きているのか。子供たちはどんな人を目指し、成長していくのか。お年寄りは自分の最後とどう向き合えばいいのでしょうか。
 問題は山積みなのに、どこへ向かい何をしたらいいのかわからない、そんな状態です。

私たちはこれまでの生き方を少しだけ見直し、問題をひとつひとつゆっくりと解決できるような土壌をつくりたいと考えています。

 たとえば、金銭的、物質的な価値だけではなく、その人の人生や考え方そのものに価値を見出せたら。
 たとえば、自分が中心の考え方や行為ではなく、誰かを支える、誰かの添え木となるような活動が広まったら。
 たとえば、ちょっとしたことでも、「ありがとう」という言葉でお互いに感謝を伝えられたら。

 わたしたちはこうした考え方や活動のもととなるヒト・モノ・コトを有効な社会資源と位置づけ、これを「人生財産」と呼びます。

「人生財産」という考え方 2

 「人生財産」には、“経験財”と“未知財”があります。
 “経験財”とは、過去からの投資の結果としてあらわれるもの。たとえば、モノ・技術・知識・経験・ノウハウ・考え方・哲学等。
 “未知財”とは、未来への投資の要因となりえるもの。たとえば、創造・発想・直感・アイデア・プラン・情報等。

 【プレゼント・バンク】には、様々な人生財産が存在します。それは、地域振興やまちおこしといった大きな計画から個人のちょっとした夢や小さな願いまで。あらゆる社会資本・経済資本・文化資本・知的資本といったものを活用し、支援活動の軸とします。
 まずは、みなさんが考えた人生財産を誰かへのプレゼントとしてバンクしてください。そして、いつか何かの時に、あなたのバンクした人生財産を誰かにプレゼントしてください。当たり前のことかもしれませんが、もう一度、私たちが自分のできることや感謝の気持ちを形や言葉にあらわし、その思いを次の誰かに受け継いでいく。拠点となる相談所「学老所」を通して、私たちはそんな人生財産を紹介し、自分の人生財産を他者への贈り物としてバンク(貯蓄)、プレゼントする活動を広げていきたいと考えています。

 そして、誰かが誰かに自分の人生や考え方の結集である人生財産をプレゼントします。

 自分自身が生きてきた価値観を誰かと共有することができ、そうした人生で培った人生財産を誰かに引き継いでもらうことができたら…。ゆっくり年を重ねて自分の歩んできた道を振り返ったとき、たとえ、それが自分の人生の終焉を迎える大変なときだったとしても、あなたにとって、とても素敵な人生であったと思えるのではないでしょうか。
 そうしていつか、わたしたちが住むこの社会が、子供たちにとって目指すべき目標に、年を重ねた方にとっては誇れる大事なものとして存在し続けるように願います。

 人生はあなたの物語、ひとりひとりが持っている財産です。

 …それゆけ人生、誰かのもとに。

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